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自分探しをサポートする会 会長 兼 みいちゃんのお菓子工房オーナー の杉之原千里です。

「みいちゃんのお菓子工房」は私の娘、次女のみいちゃんが、小学6年生で店長になったケーキ屋さんです。

なぜ、私がこの団体を立ち上げたのかを少しお話をします。

私の経験上、小学生と中学生とでは、その重要さが全く違います。

特に小学生の時期は、親は集中して自分の子にいろんな体験の場を与えるべきと私は考えています。

私は3人の子の母親です。 女の子2人、男の子1人の3人の育児に今も奮闘しています。

長女が思春期を終え、次女のみいちゃんは今、思春期待っただ中です。

私が、みいちゃんのお菓子工房のオーナーとして、譲れなかった事が1つあります。 それは、お店のOPENは、中学生では遅すぎるという事。 きっと驚かれるでしょう。 中学生がなぜ遅いのか、そもそも早すぎるだろう・・ そんな声が圧倒的に多いでしょう。 小学6年生でOPENした理由の1つに、思春期に入る前に、みいちゃんを店長にしたかったのです。

それはなぜか。 当事業の体験に参加してくれるのは9割が女の子です。 女の子は思春期が男の子より顕著に出てきます。 大人への一歩です。 思春期はとても大事な時期です。 では、なぜ思春期に入る前が重要なのか。 それは、自分の人生に夢ができる大切な時期だからです。 そしてその夢は、純粋で無垢です。 子供達は、心からやりたい事、を自分の夢にします。 みいちゃんもそうでした。 純粋でまっすぐで、スイーツカフェが盛況になると「自分の店を持ちたい」と自分の言葉でSNSで発信してきました。 その気持ちがある間がとても大事なのです。 その後、思春期をむかえると夢はどうなるか、多くの大人は、きっと察しがつくでしょう。 大人になる過程の中で、要領よく生きる術を知ります。 夢、仕事をお金で勘定していく知恵を知ります。 そして描いてきた自分の夢に対して、現実的なものの見方をします。 これは間違いではありません。 大人への一歩なのです。みなさんも今の仕事につくまで、その仕事の給料はどうか、福利厚生はしっかりしているか、休日日数はどうか、と仕事の中身よりもその環境に目がいき、お金と環境で判断してきた経験があると思います。 自分のやりたい仕事を集中してやり遂げる力があるのは、実は、心が純粋でキラキラしている小学生が持つ力なのだと思うのです。

みいちゃんがもし、中学卒業後までお店のOPENを延期していたら。

きっと、みいちゃんのあの頃の純粋な、「何があってもやり遂げる!」「絶対人気のケーキ屋さんにする」という気持ちが薄れてしまい、結果、お店を持つ道は本人が断念していたかもしれません。 ただ、小学生にお店を持たせて自立をさせ、その後、辞めてしまったらどうするんや、そんな考えもあるでしょう。みいちゃんに限っては、それ以外の要素も大きくあるのですが、一番に そこは心配はしていませんでした。 一度、自分の道を決めた者は、そのあと、何かの原因でうまくいかなかったり、思うようにならなかった場合、その起動修正を自分の力でします。 それができるのは、若さゆえです。 今はみいちゃんは、ケーキ屋さんをしていますが、将来、パン屋さんになるかもしれません。 カレー屋さんになるかもしれません。 それでも全然いいのです。 それが自分が考える起動修正なのであれば。

私は、我が子を育てる中で、長女の子育てにかなり苦戦をしました。 思春期の心の変化、環境の変化、自分で自分がわからなくなる時期、そんな長女の姿を見てきて、次女のみいちゃんの子育てに、私はある持論を持っていました。 思春期に入る前がとても大切な事を。 その頃の心の変化をきちんと受け止めておけば、つらい思春期も必ず超えられる。 自分の子育ての経験からの持論には自信があり、次女のみいちゃんには、小学生の重要な時期に自分の持つ時間と教養の全てをつぎ込みました。会社も長期休暇を取り子供のために時間を使いました。

そして結果が、今のみいちゃんです。 やりたい時にやりたい事を存分にさせてあげる環境。 スイーツカフェのようないきなり本番を体験させる思いきり。 その結果、何事も自分で考えるという事を小学生の脳は始めたのです。 その脳は、飛躍的に芸術分野で活かされ、今に至ります。

実は、自分が小学生の頃、みんなの代表で、地元テレビのアナウンサーになるという体験をしました。 小学生のおぼつかないアナウンス姿でしたが、自分では、ものすごく納得できるもので、ずいぶんとそれを乗り越えた自分に自信をもったのです。 そして、小学生の自分に夢ができました。 「将来、アナウンサーになって、多くの人に色んな事を伝える仕事がしたい」 それは、ものすごく純粋な気持ちからうまれたものでした。 その夢は、残念ながら、大人のいろんな事情で叶う事なく今に至ります。 しかし、その思いは、今になっても消えないのです。 定職につき、やりがいのある仕事をこなしている自分の中に、小学生のあの頃のきらきら輝く純粋な気持ち。 アナウンサーになりたいと思ったあの頃の気持ちが残っていて、消えません。

それほどにあの頃の経験は、今でも強く印象に残っているのです。

自分の小学生の頃の経験と、親になってからの子育ての経験。 そして次女のみいちゃんに自分が経験してきた事を活かすようにアプローチした時、理想的な形で自分の人生を作り上げてくれました。 でも、これは我が子に限っての事なのか。 そんな疑問が残ります。 同じ小学生の子供達にも同じような環境を作ってあげたら、どんな風に大人になるんだろう。 私はものすごく興味があるのです。

そして2019年から始めたこの活動。毎回、子供達に驚かされるのです。

大人顔負けの働きをします。1つの仕事を終えると

「終わりました!次、何をすればいいですか」

と目をキラキラさせて聞きにきてくれる姿。お客さまからのオーダーを忘れていて、ずっと出てこない注文を待ってくれていたお客さま。お詫びに行く事も覚えます。

「すいませんでした・・」とスタッフとお詫びをしにくオーダー担当の子

そして、お客さまは、

「いいよ、いいよ、何でこないのかなあとずっと待ってたのよ、次に出てくるかな、待ってますよ」

と笑顔で子供に語ってくれるお客さま。その子は、その自分の失敗から、多くの事を勉強します。自分も優しく守ってあげられる大人になろう、そして次は、絶対間違えない!そう思ったはずです。

毎回、そんな子供達のキラキラして姿を見てきました。

体験料をワンコインの500円にしているのは、子供達に何度も来てほしいからです。 この事業自体は、収入源が体験料しかありませんので、500円では成り立ちません。 それでも、500円を今も継続しているのは、ある意味、私が子供達が変わっていく姿を見たいからかもしれません。 多くの子供達に思春期に入る前のキラキラした時期に、プロの現場を経験してほしい。それが私の小さな願いです。

教育委員会にも相談に行きました。就労体験は、中学生からです。小学生は対象になっていませんし、なる予定もありません。

ならば、自分がそういう場を作ってあげよう。

それがこの団体を立ち上げようと思ったきっかけです。

会長 杉之原千里

 

 

 

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